子どもはおやすみ

子育てを通じて感じたことと絵本の紹介

妻の風邪

妻が風邪をひいた。職場からもらってきたらしい。体調が悪いときはオフィスには来ていただかない方が皆の幸せだとは思うのですが、そうはいかないものなのでしょうか。ということで、模範解答としてはまず妻をいたわる気持ちを表明するべきなのだろうが、なかなかそうはなれない自分の懺悔をここで述べたい。

 

まず、こうした事態で何よりも神経をとがらせるのが子どもへの二次感染だ。もうすでにうっすら鼻水が出ているような気がしないでもないが、子どもが風邪をひくと厄介なのでこれは避けたい。何といっても、幼い我が家の子どもにはまだ自分の症状を的確に表現する力はない。従ってそもそも状態をはかり難いという問題がある。嫌がる体温計と親としての勘を頼りに近所の小児科医との往復をさせられる羽目になる。これまでには、もう大丈夫だろうと思って油断していたら肺炎間近だった、みたいになって、そのあいだ放っておいたことを医者に怒られたこともある。

そして当然医者に連れて行くこと自体も大きな負担だ。幸か不幸か、今はちょうど夏休みを取ろうとしていた矢先なので、医者に何度連れて行こうがイレギュラーな仕事の休みにはならないが、せっかくの夏休みが病院通いとなっては寂しい限りだ。家にはおもちゃの聴診器があるのでそれでお医者さんゴッコをし続けるという思い出を作るのもあるいは悪くはないかもしれないが。

 

そしてもちろん私も無駄な風邪などひきたくない。そういうわけで、妻にはしっかり休んでもらい、できるだけ速やかに回復してもらうというのが私の役目になる。が、これがなかなか大変だ。ただでさえ普段から家事の比重は妻に偏っているのに、それがすべて私にふりかかる。まあ食事は適当に済ませることにしても、たまっている洗濯、掃除その他諸々をこなしながら子供の相手をするのは大変だ。こんなとき、夫婦二人が揃わない境遇にある家庭の苦労に思い至ったりする。

 

と、こんな呑気なことが書けるのも、この風邪がそんなに大したものではないと感じているからではあろう。過去に一度原因不明の激しい症状で妻が入院したことがあるが、そのときはさすがに妻の心配をしたものだ。だがいわゆる普通の風邪の場合はヘタをしなければそのうち治るだろうとタカをくくるものである。風邪や病状の心配よりもそれが及ぼす生活への影響にどうしても気が行ってしまう。これはそれが妻ではなくて自分であっても、または子どもであったとしても同じことだ。保育園をどうするか、仕事をどうするか、というのがもっぱらの心配になってしまう。(もっとも子どもが小さいときの風邪はジェットコースターのような熱の上がり下がりにてんてこ舞いであったが。。)こうして考えると、おそらく今回の感染源であった妻の同僚も、大した風邪ではないということで仕事を優先するという決断に至ったわけだろう。まあしかしそんな大した風邪でないからこそ(というのもおかしいが)その感染拡大には気をつけたいものである。